合間縫う腑に落ちない音楽

肩透かしのカタストロフィは続く

「Cloudflareで取得したドメインを、はてなブログに設定したいんですが」

うちの老オス猫がリビングでうんこするようになって弱っている。小さい頃から手間のかからない子だったのに。とにかく呆れるほどデカい。俺でもこんなにデカいのはできないと思うくらいで、本体の倍くらいの長さがある。それも切れずに一本につながっていて(略)

先日の三連休、何もしないでひたすら寝てばかりいたのだが、最終日の夜、ChatGPTを開いて尋ねてみた。

「Cloudflareで取得したドメインを、はてなブログに設定したいんですが、設定の方法って教えてもらうことできますか?」

ChatGPTは「以下の手順に従って設定してください」と明快に答え、手順を教えてくれた。

実は数年前に有料のはてなブログProを契約して独自ドメインで運用し、ドメイン取得には「お名前ドットコム」をはてなに推奨されるがままに使ったのだが、アップセルだかクロスセルだか知らないが、SPAMなメールやLINEが山のように来てたまらず解約した。

Proも解約し、元のはてなブログに戻ったのはいいが、今度はGoogle検索にまったく引っかからなくなってしまった。

まあ別に他人に読ませようと思って書いているわけではないのだが、検索結果に表示される粗悪な記事の順位を下げるために書いているものが何本かあり、それが消えることで敵がトップに上がってくるのは癪である。

ということで、多忙ななかとりあえず最も安いと言われるCloudflareで、aikoの名曲「さよなランド」にちなみ「sayona.land」という新たなドメインを取得した。

しかし、はてな推奨のサービスではないため、細かな設定方法が見つからない(後にこれは単にやる気の問題だったことが分かったのだが)。

それでしばらく放置していたのだが、ほとんど愚痴るような感覚でChatGPTに投げかけてみたところ、堂々とした答えを出してきたので面食らってしまった。

さらに、指示されたボタンがどこにあるのか分からないのでスクリーンショットを撮って尋ねてみると「画面右側にあるボタンをクリックします」などと細かく答えてくる。

Cloudflareの次は、はてな側の設定だ。完全に言う通りにやったので報告すると、こんな返事が返ってきた。

「どういたしまして!設定がうまくいくことを願っています。もし何か問題が発生したり、追加の質問があれば、いつでもお知らせください。お手伝いできることがあれば喜んでサポートします。設定の反映を待ってみてくださいね」

これはすごいな。感心して「しかし、はてなブログの設定方法まで知っているとは驚きです。どのようにしてそのやり方を知ったのですか?」と聞いてしまった。するとChatGPTは、

「ありがとうございます。はてなブログの設定方法や他の技術的な手順について知っているのは、主に以下の理由によります」

と、堂々と説明したのだった。

なるほど、すごいや。生成AIはこういう使い方もできるのね、と感心し、丁寧に礼を言って寝た。

翌朝起きてみると、はてなに設定エラーが出ている。そこでエラーメッセージをコピペして「どのような対応をとったらよいでしょうか」と聞くと、再びアドバイスをくれるが、前回とほぼ変わらない。

これは怪しいな、と思ってGoogleを検索すると、CNAMEの前に(あるいは同時に)Aレコードを設定する必要がありそうなことを書いている人のブログをみつけた。

そこでChatGPTにその旨をぶつけてみると「(その)必要があるかどうかは、具体的なドメインの設定状況や要件によります」などと生意気を言いながら、新たな手順を指示してきた。

ちょっとカチンと来たが、そこは抑えて「ありがとうございます。最初のご提案では「ステップ1: Aレコードの設定」がなかったので、追加でやってみますね」と返しておいて寝た。

翌朝、やはりエラー。今度は無言でCloudflareの画面をスクショして送ったが「設定は正しく行われているようです。この設定が反映されるまでには、通常数時間から24時間かかることがあります」との返事。

素直に24時間待つがやはりダメ。今度ははてな側のエラーメッセージの画面をスクショ。「エラーメッセージが表示されていますね。この問題を解決するために、以下の点を確認してみましょう」というので、間違いのないことを確認する。

ぼく「8時間前に設定してもこの状態なのですが、24時間待ってみますね」
ChatGPT「了解しました。DNS設定の反映には時間がかかることがありますので、24時間待つのは良い判断です」

なるほど、これが上から目線というやつか。24時間待ったが、予想どおりダメ。またエラーの報告をすると「以下の追加確認事項と対策を試してみましょう」と提案されたものの中に、新たに「SSL/TLS設定の確認」という項目が入ってきた!

そこで「フル(厳密)」に設定を変更し、ふと見ると、はてな側にその名も「独自ドメインの設定方法は?」という小さなリンクがあるではないか。最初に見たかもしれないが、関心がなくて頭に入ってこなかったのかもしれない。

ChatGPTとのやり取りでだいぶ解像度が上がってきたので、ひとつずつ自力でチェックすると…「Value」に設定するはてな側のドメインは「blogs.hatena.ne.jp」じゃなくて「hatenablog.com.」が正しいのではないか!

こいつ、最初からウソ…いやガセネタ掴ませてたのか。どうりでうまくいかないわけだなと思いながら、設定を直して寝た。

翌朝、はてな側でようやく「ドメインの設定状況: 有効」の表示が。若干イライラしつつ、最終的にうまく行ったからいいかと、ちょっと嫌味を含めてお礼を言っておいた。

「いろいろ相談に乗ってもらって助かりました。できれば最初から正解を示してもらいたかったけど、話し相手がいたのでここまでたどり着けたといえます。ありがとうございました!」

ChatGPTも「うまくいってよかったです!(略)あなたの努力と忍耐のおかげで、最終的にうまく設定できました」などとねぎらってくれました。

うるせえよ。