クリエイター、カメラマン、カレーをスパイスから作る男は「絶対に付き合ってはいけない3C」と言われているそうだが、そんなことを知らずに、気がつけばコロナ禍でスパイスからカレーを作る男になっていた。
クミンシードをミキサーにかけてパウダーにし、そこにターメリックとチリペッパーのパウダーを混ぜておき、使うときにそれら2:コリアンダーのパウダー1の割合で、玉ねぎと油と一緒によく炒めて香りを出す。水を適宜差しながら、根気よく炒めるといい。
それが終わったら、あまり辛さが得意でない自分の場合はトマト缶を入れて、さらにトマト缶半分強の水を加えて火にかけて、あとは鶏肉とか牛肉とか茄子とかゴーヤとかテキトーに入れてテキトーに煮て出来上がり。生のトマトやトマトケチャップで味を整えてもいい。今回は、ずいぶん前に実家からもらって食べてなかった手作りの甘夏のマーマレードを少し入れてみたら完璧だった。
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ところで、この春から玉ねぎが高くて閉口している。
高いだけではない。質も悪い。皮にカビが生えて黒くなっているもの、一部が傷んで柔らかくなっているもの、芽というか芯が大きくなっていて使える部分が少なくなっているもの。新玉ねぎは質も価格も一時よりはマシになってきたけど、普通の玉ねぎはどうにもならん。
そこでふとGoogleニュースで「玉ねぎ」を検索してみたら、ヤバいことになっていた。ピックアップされているニュースに、新聞や雑誌などからYahoo!に配信された記事ばかりが並んでいたからだ。2022年5月26日午後8時現在、1ページ目に表示される玉ねぎニュース10本のうち、6本はYahoo!ニュース経由の記事だった。
言うまでもなく、トップのレタスクラブの記事も、2位のミヤギテレビの記事も、それぞれ自前のサイトにはYahoo!に配信されたのと同じ記事が載っている。したがって、Googleニュースの検索結果には、配信元の記事を表示することが可能なはずなのだ。
*2022年6月25日現在、まだ記事公開1ヶ月の経っていないのに、ミヤギテレビのサイトからこのニュースが削除されてしまった。ヤフーにも見つからない。
しかしGoogleは、Yahoo!に配信された記事を選んで表示する。
もともと自社が制作し配信したニュースなのに、ヤフーニュースに配信されているだけで、まるでヤフーがニュースを作ったかのように「Yahoo!で読んだ!」と言われてガッカリした経験を持つ記者も少なからずいることだろう。
わざわざヤフーにニュースを見に行って、そんな事態に遭遇しているなら残念だが諦めるしかない。しかし、中立な立場で記事の検索結果を表示している(ことが期待されている)Googleで検索したのに、Yahoo!から逃れられないって、なんかおかしくないですか?
奇しくもスマートニュースのSlowNewsと、noteのCakesが相次いでサービス終了を発表。Google News Lab所属の古田大輔さんはこの事態を受けて、ツイッターに「プラットフォームがコンテンツ製作に携わる挑戦に壁」と書いている。
スマニューのSlowNewsとnoteのcakesが相次いでサービス終了のお知らせ。プラットフォームがコンテンツ製作に携わる挑戦に壁。。。
— 古田大輔 / Daisuke Furuta (@masurakusuo) 2022年5月25日
そりゃ大変ですよね。SNは違う挑戦を始めるし、noteでもまた新しい展開があるだろうし、期待してます。中の人達は優秀で熱心で志のある方々なので。
もちろんこの場合の「プラットフォーム」はSlowNewsやCakesなんだけど、意地悪な読み方をすれば、こんなふうにも解せるのではないだろうか。
いくらコンテンツ製作に挑戦してもムダ。儲かるのはプラットフォーム(Yahoo!とGoogle)だけ、という厚い壁ができているから
もちろんこれはタチの悪い因縁でしかないが、そんな文句をつけられたくないのであれば、Googleはグーグルニュースの検索結果に、配信元のサイトの記事を掲載するようにすべきではないだろうか。Yahoo!ニュースに配信された記事は除外して。
少なくともポータルサイトに配信された記事を、Googleが優先的に掲載するなんてことがあってはイカン。独禁法に抵触するかどうか分からないけど、もしそういったところから攻めた方がいいなら考えなければならない。