「ネコ好きのネコ好き嫌い」――。なんて言葉があるかどうかは分からないが、どうも僕はネコ好きよりイヌ好きの人の方を信用しているというねじれがある。我が家の2匹のネコは愛してやまないのだが、一種の自己嫌悪だろうか。 同じように「本好きの本好き嫌い…
うちの老オス猫がリビングでうんこするようになって弱っている。小さい頃から手間のかからない子だったのに。とにかく呆れるほどデカい。俺でもこんなにデカいのはできないと思うくらいで、本体の倍くらいの長さがある。それも切れずに一本につながっていて…
ようやく重たい仕事を一息ついたので、ポリーニについてメモ。 20世紀を代表するピアニストが亡くなったというのに、親しみをもって惜しむ声があまり聞かれないのは、本当はみんなポリーニが正直あまり好きではなかったからではないか。 その点について浅田…
鶏と蕪(かぶ)の炒め蒸し煮。蕪を見ると、亡きピエール・ブーレーズがアンドレ・ジョリヴェを罵倒した「ジョリヴェは蕪」という暴言を思い出す。 この言葉を昔どこかで読んだときには、どういう意味だか分からなかったので、日仏辞典で蕪を調べると「navet…
眠たい(by 天竺鼠 川原)。でも先週の三善晃「反戦三部作」の感想をメモしておかないと…。たった一週間前のことなのに、もうだいぶ前の話に思える。指揮をした山田和樹さんもインタビューで三善作品を「揮発する」「虹のようなもの」と表現しているけれど、…
坂本龍一が自分の葬儀で流すことを想定したプレイリスト「funeral」が公開されました。しかしSpotifyなので全曲聴けない人もいるかと思い、YouTubeで検索してリスト化しました。クソ忙しいのに何やってるんだw open.spotify.com これを機会にフランス近代音…
いまだSNSではコロナ対応についてあちこちで議論とも呼べないような諍いが続いているが、それは社会全体での感染者数や死亡者数を限りなくゼロに近づけようとする「公衆衛生」のスタンスと、「個人の自由」を最優先する思想とが矛盾するから起きているものが…
Photo by zakkubalan ©2022 Kab Inc きのうは歌舞伎町の109シネマズプレミアム新宿で、映画「Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022+」を見てきました。4500円で山盛りのポップコーンと飲み物つき。大きめのシートはふかふかしていて左右に食べ物と飲み…
先日、移住に関するインタビューということで、ある大手企業の方々と1時間ほどお話をした。彼らは彼らなりの仮説をもって臨んでくれていたようだが、想定通りの答えが返ってこないもどかしさを感じているようだった。 私としては訊かれたことへ自分なりに誠…
もう何年も前、坂本龍一が出演するラジオ番組で大貫妙子がゲストの回を偶然聞いたことがある。そのときの大貫さんのはしゃぎっぷりとデレぶりがもう異常で、これはただならぬ関係なんだろう(あるいは、だったんだろう)と思った。 一方で、80年代以降の大貫…
安倍元首相の国葬が9月27日、東京・千代田区の日本武道館で行われた。これにあわせて千鳥ヶ淵をはさんだ九段坂公園には一般向け献花台が設けられ、順番を待つ列は市ヶ谷を抜けて四ツ谷を超えたという。 マスコミによる事前の世論調査では反対意見が約半数を…
肺がやられたせいか、横になっていると咳が出るので、しかたなく椅子に座っている。退屈なのでKIRINJIについてブログとか書いていたが、それも飽きて弱っていると、ふとコロナ前に買った本があったことを思い出した。
考えてみればブログの名称自体がキリンジ由来なのだから、もっとキリンジについて書いておくべきだった。とはいえ、キリンジマニアは世にたくさんいるだろうから、「これは絶対に聴いておきたいTOP10」に加え、とりあえずもう1本くらい書いて少し様子を見よ…
この間、「冠水橋」についてブログを書いたら意外と読まれたので、お盆休みで暇をもてあましている人が多いのではと思い、無粋にも「これは絶対に聴いておきたいキリンジTOP10」を作ってみようと思う。異論は認める。 ちなみに背景としては、90年代の初頭に…
先日、2週間の試験期間を坂戸のアパートで過ごした次女が、最終日に喉が痛くなったというので、そのまま閉じこもってもらい、朝から大量の食料と水、それから着替えやお菓子や現金などを渡しにいった。そこでふと、自分にも坂戸に用事があったことを思い出し…
中立な立場で記事の検索結果を表示している(ことが期待されている)Googleで検索したのに、Yahoo!から逃れられないって、なんかおかしくないですか?
クビになった吉野家の元常務を擁護したい(が炎上が怖くてできない)おじさんもいると思うので代わりに書き飛ばしておくと、社会人向けのマーケティング講座における発言であったあの指摘は、マーケティングの実務を学ぼうとする人にはかなり参考になる可能…
これは偏見かもしれないですが、日本のオーケストラも聴衆も、音楽を作品全体ではなく、その瞬間瞬間の響きだけで楽しんでいる、というか、そういう演奏がウケているような気がしてなりません。 そうすると、結局は勢いがあるとか熱い演奏とかいう評に傾くの…
まる3日間、家を出ていない。水曜日に買いだめをして、この1週間はトータルで30分以内しか外に出ていない。 なのに変異株の感染者が、「職場と家との往復しかしていない。あとはコンビニとスーパーくらいしか」とニュースで言っていて、思わず笑ってしまった…
立花隆さんが亡くなっていた――。そんなニュースを見ながら、そういえば彼に関する思い出があるんだったと思い出した。歳のせいで思い出すのに時間がかかるようになってしまったし、もう二度と思い出さないかもしれないのでメモ。 福利厚生の手厚い出版社に勤…
以前「ジャーナリストだけが知らない"問題解決"のフレームワーク」というタイトルを思いついたが、いろいろと忙しくて書くには至らなかった。 しかしこのたび新田哲史さんがSAKISIRU(サキシル)という新しいメディアを立ち上げ、 「右でも左でもなく前へ進…
とても満足したコンサートだったので、あえて言葉にするのも億劫だなと思ったけど、悲しいことに記憶というものは薄れてしまい、いつしか消えてしまうものなので、備忘録として。 プロジェクトQ・第16章のバルトーク弦楽四重奏曲シリーズ(2019年2月24日)で…
そういえば「こたつ記事」については、年末に「すべてのメディアはこたつ記事に行き着く」という増田(はてな匿名ダイヤリー)がバズっていた。 anond.hatelabo.jp NHKの「ねほりんぱほりん」は、これを受けて作られたのだろうか。それにしては、放送するの…
NHK「ねほりんぱほりん」の、こたつ記事特集を見た。 www.nhk.jp 「こたつ」という言葉は、会社から一歩も出ずにネットを検索して素材をかき集めて書くネットメディアを揶揄したものだ。 「こたつ」のポジティブな側面をなぜ見ない 番組は、著作権を侵害し、…
2020年の印象的なできごとのひとつに、朝日新聞「論座」の暴走があった。 筆者の選定からしてジャーナリズムを放棄した活動家が目につき、事実による検証という本来のジャーナリズムを続けている同じ会社の峯村健司さんなどが気の毒になった。 そんな筆者の…
GMOペパポは運営しているSUZURIでオリジナルアイテムを販売している。筆文字や画は、2000年に岩下鉄くんがいしたにまさきくん宅で書いた拝借している。 ズッキュンが複数ついているものを並べてみる。 鶴馬 手帳型スマホケース // suzuri.jp なーん Tシャツ…
最近、ネットメディアの関係者たちが、盛んに「ダイバーシティ」(多様性)や「インクルージョン」(包摂)という言葉を使っている。 Z世でニュースに関心がある人と話すと、海外経験がある人や留学を考えている人が多くて、そういう人は国際ニュースやダイ…
コロナ禍の影響もあって、2020年は過去最高のPVを記録したネットメディアが多かったようだ。Zホールディングスの上期決算によると、ヤフーなどの運用型広告の売上収益は前年同期比で19.6%も増えている(下図のYDNは「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」…
YouTubeの醍醐味は、なんといってもアマチュアの投稿だ。 私室の一角で、他人の眼を意識せずに、たったひとりで撮った動画がいい。そして、それをひとり覗き見するようにして視聴するのは、特に楽しい。 もちろん、プロが作り込んだミュージック・ビデオを繰…
非公開になっていた記事が新DANROでいくつか再掲載されたので、久しぶり反省会をやります。 最新の記事から、“平成の終わりに浅田彰『逃走論』を読み返す”を。 danro.bar 先日、ツイッターを見ていたら、同性愛の視点から、ヘテロを前提とした「結婚」という…